「歌が上手くなる方法」は「生まれつき歌が上手い人」へ

歌と副鼻腔炎1

私は、元Sony Musicの音楽プロデューサーでした。そんな私が若いころ「腹式呼吸」にはまってしまい、「睡眠時無呼吸症候群」という不治の病に。ところが、ボイトレの研究によって、信じられないことに回復してしまったんです。

健康に役立つボイトレなので、ヒーリング ボイトレ KISSと名付けました。

”ヒーリング ボイトレ KISS”の生徒さんの声

8:50から、飛ばさずに見て下さい

呼吸の詰まりと歌の関係:副鼻腔とボイストレーニングの見直し

多くの人は「鼻づまり=鼻腔の問題」と思い込んでいますが、実際には「おでこ」や「ほっぺた」も呼吸に関係する重要な部位です。副鼻腔が詰まっていると、「おでこ・ほっぺた」に呼吸の感覚がなくなり、声が詰まって高音が出なくなります。これは副鼻腔炎や蓄膿症の初期症状であり、本人は自覚していないケースが大半です。

人間の頭部は、肺や腹部と同様に本来は呼吸ポンプの役割を持っていました。ところが、鼻水が日々頭部から流れ込み、固まることでこの呼吸機能が麻痺していきます。この現象は、年齢やアレルギー(特に花粉症)とも関係し、多くの人が「未病」状態で呼吸の詰まりを抱えています。

ボイストレーニングの誤解

現在主流の「腹式呼吸」を基本とするボイストレーニングは、クラシック音楽やオペラの発声法に由来します。これは明治時代にイタリアから導入されたもので、POPSのような高音を多用するジャンルには適していません。腹式呼吸のルーツはインドのヨガであり、それを模倣したものが現代のボイトレに残ってしまっています。

現実には、POPSアーティストの多くはボイストレーニングを受けていません。歌えるのは「生まれつき呼吸が正常な人」であり、音楽大学に入学できる人やプロのシンガーも、元々「おでこ・ほっぺたの詰まりがない人たち」なのです。

鼻と健康の密接な関係

「鼻は万病の元」と言われるように、鼻の不調は全身に悪影響を与えます。睡眠時無呼吸症候群のような重大な疾患も、副鼻腔の詰まりが原因の一つである可能性があり、鼻水が固まり気道を徐々に狭めてしまいます。

KISSボイストレーニング:新しいアプローチ

このような背景から、KISSでは「腹式呼吸」ではなく「頭式呼吸(とうしきこきゅう)」を提唱しています。歌が下手な人は練習不足ではなく、呼吸ルートが詰まっているために歌えないのです。KISSの手法は、頭部や副鼻腔を少しずつ「手入れ」しながら呼吸を取り戻すことに重点を置きます。

歌がうまくなることは、呼吸が改善されている証拠です。「歌は健康に良い」というのは、正確には「呼吸が健康な人にとって歌は良い影響を与える」ということなのです。

日本人の多くは詰まっている

NHKの調査でも、日本人の約8割が蓄膿症の予備軍とされています。副鼻腔の詰まりがあると、花粉症やいびき、高音の出にくさといった症状が現れますが、それが「歌の下手さ」として現れている場合もあります。

KISSのボイストレーニングは、オペラやクラシックとは違い、POPSに特化した、体の構造と呼吸に基づいた新しいアプローチです。

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