![裏声と地声の違いと切り替えのコツ – ボイストレーニングの秘訣](https://kiss.co.jp/wp-content/uploads/2024/10/pixta_73308095_L-scaled-e1729465030789-1024x723.jpg)
「歌が上手くなる方法」は「生まれつき歌が上手い人」へ戻る方法
声を出すとき、私たちには「地声」と「裏声」の2種類の声の使い方があります。これらは一見、似ているようで、実はまったく異なる声の技術。どちらも使いこなせると、歌うときや話すときの表現が広がり、声の魅力が格段にアップします。今回は、地声と裏声の違い、そしてその切り替えのコツを、ボイストレーニングの観点からお届けします。
地声とは? ~普段使っている「自分の声」~
地声は、いわばあなたが普段話すときや歌うときに使っている声。喉の奥から声を出し、腹式呼吸を使ってしっかりと支える声です。地声は音域としては比較的低めから中音域が多く、力強さや安定感が特徴です。例えば、歌うときにバラードやロックなど力強い曲を歌う時に自然に使われます。
地声の特徴は、声帯が比較的しっかりと閉じ、圧力をかけて音を出すところにあります。そのため、音量が大きく、力強い印象を与えることができるんです。ただし、過度に使うと喉を痛めることがあるので、しっかりとした発声の意識が大切になります。
裏声とは? ~高音域を支える「軽やかな声」~
一方、裏声は地声とは違って、声帯を少し開いたり、振動を喉頭よりも上部で作る技術です。高音域を出すための方法として広く知られています。裏声は、地声よりも軽く、ふわっとした印象の音になります。例えば、ポップスの高音パートや、クラシックのソプラノ部分などでよく使われます。
裏声は、地声よりもリラックスしている状態で発声することが多いので、喉にかかる負担が少ないのが特徴。しかし、高音域に入ると、声が細くなったり、聞き取りにくくなることがあります。そのため、裏声を使いこなすためには、しっかりとした支えが必要です。
地声と裏声の切り替えのコツ
地声と裏声、両方を使い分けるのが難しいと感じる方も多いかもしれません。切り替えがスムーズにできないと、音が途中で途切れたり、音程が不安定になったりします。でも、コツさえつかめば、簡単に切り替えができるようになります。
- リラックスして声を出す 裏声に切り替えるときに重要なのは、リラックスして喉を開くこと。力みがあると、高音が出にくくなり、逆に地声に戻ることが難しくなります。裏声を出すときは、「あくびをしているような感覚」で声を出すと、喉の筋肉がリラックスしやすくなります。
- ブレイクポイントを見つける 地声と裏声の間には、切り替えの「ブレイクポイント」があります。これをうまく越えられるかが、スムーズな切り替えのカギ。自分の声域に合わせて、どこで地声と裏声が交わるかを知っておくと、しっかり切り替えができるようになります。
- 音階を使ったトレーニング 音階を使った発声練習は、地声と裏声の切り替えを滑らかにするのに最適です。ピアノなどを使って、低い音から高い音まで順番に歌ってみましょう。高音で裏声に切り替えた後、すぐに低音に戻れるように練習を重ねることで、声の安定感が増します。
ボイストレーニングの重要性
地声と裏声を使い分けるためには、日々のトレーニングが欠かせません。練習を続けることで、声帯を柔軟に保ち、無理なく声を切り替えられるようになります。また、ボイストレーニングを通じて、声の持つ可能性を最大限に引き出せるようになります。
特に、声の切り替えを滑らかにするためには、無理に高い音を出すのではなく、少しずつ音域を広げていくことが大切です。焦らず、喉をケアしながら練習を続けていきましょう。